高橋聖人 写真展
高橋聖人 写真展
Exhibition
開催地リスト
2003年11月:東京都練馬区立練馬東中学校
〃 12月:群馬県玉村町立玉村中学校
2004年 1月(上旬):静岡県沼津市・千本プラザ
〃 1月(下旬):三重県安濃町立東観中学校
〃 2月:福岡県北九州市立城野小学校
〃 3月(中旬):長崎県島原市立島原第2中学校
〃 3月(下旬):群馬県富岡市ゆうゆうプラザ
(富岡市・まち作り推進室管轄)
〃 4月(上旬):北海道釧路市生涯学習センター
(釧路新聞社主催)
〃 4月(中旬):根室市総合文化センター(同)
〃 4月(下旬):標茶市釧路新聞支局(同)
〃 5月(上旬):長野県高山市立高山中学校
〃 5月(下旬):大阪府城北市民学習センター
〃 6月(上旬):大阪府須坂市立墨坂中学校
〃 6月(下旬):栃木県立宇都宮南高校
7月(中旬):大阪府富田林立中央公民館
〃 8月(上旬):鳥取県鳥取市立湖山地区公民館
(同和教育推進協議会主催)
〃 8月(下旬)~9月(上旬):宮崎県小林市立南小学校
〃 9月(中旬):東京都福生第2中学校
〃 10月(上旬):岡山県県庁・人権道徳係
〃 10月(中旬):兵庫県近畿大学豊岡短期大学
〃 10月(下旬):福岡県柳川市私立杉森女子高校
〃 11月(上旬):愛媛県日振島明海公民館
〃 11月(中旬):千葉県旭市立共和小学校
〃 12月(上旬):兵庫県神戸市東垂水公民館
〃 12月(下旬):福岡県遠賀町立図書館
(福岡県遠賀町教育委員会・生涯学習課主催)
2005年 1月(中旬):沖縄県豊見城市立長嶺中学校
〃 1月(下旬)~2月(上旬):新潟県南魚沼市立大和中学校
〃 2月(下旬):長野県上伊那群南箕輪村立南箕輪小学校
〜5月までの間、パネル修繕のため休止
〃 6月 :沖縄県那覇地方法務局・人権擁護課
〃 7月(上旬):栃木県立宇都宮南高校
〃 7月(下旬):福岡県北九州市・ウェルとばた交流プラザ
(福岡県北九州市立大谷中学校主催)
〃 11月(上旬):山梨県北巨摩郡小淵沢町・小淵沢小学校
〃 11月(下旬):鳥取県立八頭(やづ)高等学校
〃 12月(初旬):沖縄県南風原(なんばら)町立南星中学校
藤井輝明氏の『著作権侵害』が発覚したため貸し出しを一時中止
2010年 5月10日 :マイフェイス・マイスタイル主催トークイベント
東京・渋谷アップリンク
★『ジロジロ見ないで』移動写真展
この写真展は、単行本『ジロジロ見ないで』をベースに未発表の写真を加え
新たに書き下ろした文章のパネルを含む計42点のパネルを、授業の教材や
文化祭、イベントなどで使用して頂けるように企画しました。
ずっと以前から計画していたことで・・・
本が出来て一段落ついてから早速、制作に取り掛かりました。
最初から、無料で貸し出しをする(送料のみ自己負担)つもりだったので
予算もあまりかけられず、画材屋に行き、軽量で丈夫なパネルとスプレー糊を
買って、糊まみれにならながら手作業で一枚一枚写真を貼りました。
手作りとはいえ、そこそこ見栄えのいいモノが出来上がりました。
しかし、この試みは初めてということもあり、はたしてオファーがあるのか?
この時点では全くわかりませんでした。
写真展は、朝日新聞や読売新聞、各地方の新聞などでも大きく取り上げて
頂いたこともあり、私達の想像を遥かに上回る大きな反響がありました。
東京都練馬東中学校を皮切りに、35カ所の学校や自治体で写真展が開催
され、数多くの感想文や、写真展の模様を写した写真も送って頂き、大変
感謝しています。
感想文は、『ジロジロ見ないで』に出て下さった方たちにもコピーして見て
頂きました。送って頂いた感想文や写真を見ると、どんなに素敵な写真展で
あったか、目に浮かぶようで・・・とても励みになりました。
各地で開かれた写真展の中には、感動的な話がいくつもありました。
いつか機会があれば、紹介したいと思います。
今後も皆さんのお役に立てればと思います。
★『ジロジロ見ないで』移動写真展
★ 写真展『 U L T R A 』
1997年 9月10日〜22日
東京・銀座『コダック フォトサロン』にて
開催。
ポートレート、ファッションなどの写真を中心に、
カラー・モノクロの写真、約50点余りを展示。
今回の写真展で一番こだわった点は、『色』でした。
奇妙な色調の写真が多かったせいか、デジタル処理
を施していると勘違いされたりもしましたが、この
当時はまだアナログ全盛で、全ての写真はフィルム
を使用し撮影時のローテクのみで表現しました。
オリジナルの色に、いかに忠実にプリントで再現
出来るかが、もっとも気をつかった部分でしたが
カラープリントは、サカタラボステーションの、
小峰さんに担当して頂いたおかげで、とても美しい
発色のプリントにプリントに仕上がり、サロン側
からも、お褒めの言葉を頂戴しました。
今となっては笑い話ですが、一部の写真で手作りの
フレームを使用した為、会期中毎朝、フレームが壊
れていないか、チェックするのが日課になってしまい
墓穴を掘る結果に・・・ギャラリーの関係者には、
朝からいる熱心な作者だと思われていたようです。
初めての個展という事もあって、気合いが空回り
することも多かったのですが、『コダック フォト
サロン』のスタッフの皆さんには、本当によくして
頂きました。
最初の個展を、『コダック フォトサロン』で
開催出来たことは、自分にとって、とても幸運な
ことでした。
写真展『 ULTRA 』は、まだ『高橋 清人』の名前で活動していた頃の、
自分にとって初めての写真展でした。
自分が個展を開く一年前、お世話になっていたカメラマンの三好弘一さんの
個展が、『 コダック フォトサロン 』で開かれ、友人と一緒に見に行くこと
なったのです。
都内のギャラリーには、けっこう足を運んだつもりでしたが、『 コダック
フォトサロン 』は、この時が初めてでした。
当時の『コダック フォトサロン』は、銀座の松坂屋の裏辺りにあって、黒と
グレーを基調にしたギャラリーは、とても落ち着いた雰囲気があり・・・
ゆったりとしたスペースは、単調な展示にならないよう、いくつかのブースに
仕切られ、天井からのスポット照明が、写真を一点一点際立たせていました。
カメラマンになった時から、”最初の個展は銀座”で・・・と”漠然”と思っていた
自分にとっては憧れであり、いつかは自分もこんなギャラリーで個展が出来れば、
という思いも少しはありました。
しかし、当時はこれといった具体的なビジョンも、勇気も、行動力も無く・・・
自分が個展を開くのは、まだまだ先の話だと思っていたのです。
そんな自分が、翌年に個展を開いたのには、いろいろと、込み入った事情が
あったのですが・・・そもそものキッカケは、97年の初旬、自分が撮影を
担当していた『パトリックの連載』に、打ち切りの話が持ち上がったことでした。
この連載は、自分にとってはとても意味のあるものでしたが、決して人気のある
連載ではなく、今までにも何度か終るという噂はあったのです。
しかし、この時は単なる噂ではなく、かなりマズイ状況でした。
よく連載をまとめて、単行本化されることがありますが、この連載の場合は
それもなく・・・ただ静かに『人知れず幕を下ろす』運命だったのです。
パトリックはHIVポジティブで、体調の悪い時も強い薬を飲みながら”それなりに”
頑張っていました。勿論自分も”それなり”に頑張ったのですが、こればかりは
仕方がないことでした。そこで、どうせ終るなら最後に『何か形にしよう』と
考え、思いついたのが写真展だったというわけです。
メモリアル的な意味での写真展では無く、お互いの『新たな展開』のためにと
考えたことでした。
何をするにも及び腰だった自分でしたが「これで終わりです。」と言われた
ことで、急に何かに目覚めたのか?それとも何かに憤っていたのか?わかりま
せんが、ともかく写真展に向けて突っ走って行くことになったのです。
この時期に、たまたま『コダックフォトサロン』の写真展の公募をしていた
ことは、 計画を実行に移す上で追い風になりました。
当時『コダック フォトサロン』は年に二回、写真展の公募があり審査に通れば
無料で、通常一週間ギャラリーを借りることが出来たのです。
とは言え、 後期の募集枠はわずか二十程度で、全国から数多くの応募があるため
審査も厳しく、なかなか容易なことではありませんでした。
そこで、パトリックの写真だけで構成したドキュメンタキータッチな作品と、
もう一点別に、自分が撮りためてきたポートレートやファッション写真の中に、
パトリックの写真を数点加え構成したモノで、応募することにしたのです。
ポートレートの方は、本来の目的からは多少外れていましたが、審査を通りたい
一心で考えた、苦肉の策でした。
締め切り間際に、なんとか無事応募も済ませ、後は結果を待つだけでした。
しかし、その間に、なんと『パトリックの連載』打ち切りの話が見送られ、
継続されることになったのです。
思わぬ展開に正直、驚いたと言うより唖然といった感じでした。
なぜ、見送られる事になったか?はともかく・・・
取りあえず連載もパトリックも、一先ずは安泰ということで、急いで写真展を
開く理由も無くなったのですが・・・自分の”写真展熱”が冷めることは全く
ありませんでした。
そして、それから数日後、審査の結果が出て、ポートレートの方の作品が選ばれ
写真展を開けることになったのです。
パトリックの方も審査を通っていたらしいのですが、後から聞いた話によると
HIV・エイズ絡みのテーマは、『コダック』という企業側のスタンスやイメージ
にも影響するデリケートな問題なので、今回はポートレートの方で、ということ
になったそうなのです。
会期中は、サロン側で事前にパブを打ってくれていた事もあり、予想以上に
大勢の方々が見に来て下さいました。
自分も時間の許す限り、会場に顔を出すようにしたのですが、とてもいい勉強に
なりました。カメラマンとして仕事をしていても、一般の人達が自分の写真を
どう評価してくれるのか? 知る機会は、なかなかありません。
ツマラナイ写真だと思えば、その写真の前で一秒たりとも立ち止まってくれ
ませんし、逆に気に入った写真があれば、質問してくれたり、声を掛けてくれ
たりもします。
チビってしまうぐらい緊張もしましたが、この経験は後に自分が本を作る上で
も貴重なものになりました。
まあ、いろいろとあった初めての個展でしたが、最初にしては、マズマズやり
たい事も出来たし、ほんの少し自信にもなり、多くの事に気付かせてくれた
有意義な写真展でした。